さいごに覚えているのは甲板をのみこんだ大波と、とっさに
僕をかばってくれた班長の腕の感触。

気が付いたらぼくは見知らぬ浜辺にうちあげられていた。
すぐとなりには班長が倒れていた。
胸に手をあてるとゆっくり上下しているのがわかった。
よかった、生きてる。

人口呼吸、してみたほうがいいのかな…

どきどきしながらかがみこんだら班長はちょうど目をあけて、
びっくりしたように僕を見た。

僕たちが流れ着いたのは小さな無人島だった。
学校のみんなが乗っていた船は大きかったし、きっとニュースにも
なってすぐ救助が来ると思う。

それまで僕と班長はこの島で暮らすことになった。
なんだかキャンプみたいで楽しい。
きょうは僕の眼鏡で火をおこして班長のとってきてくれた
お魚を焼いた。教科書を読まなくていいから、僕はそれ以降
眼鏡をかけていない。
「ニコ、お前って女の子みたいな顔してるよな」
班長は珍しそうに眼鏡をはずした僕を眺める。
なんか、はずかしいな。

みずあびしている時、ふと視線を感じて顔をあげたら班長と
目があった。気が付いた班長はまっかになって
あやまりながらどこかへ行ってしまった。

あれ?きもちわるいって思わないのかな。

+モドル+ +ツギ+

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